Rumble: The Indians Who Rocked The World [Music]
Rumble: The Indians Who Rocked The World
Directors: Catherine Bainbridge, Alfonso Maiorana (co-director)
Writers: Catherine Bainbridge, Alfonso Maiorana
Stars: Link Wray, Stevie Salas, Taylor Hawkins
Runtime: 1h43min
★ 9.5
2017年の作品です。
素晴らしいドキュメンタリー作品でした。
私の場合、知らずのうちに聴いていた作品が
ネイティヴアメリカンのアーティストが
制作した音楽だったということが多いと思います。
気に入って聴いていて、
そのアーティストのことを調べると
ネイティヴアメリカンということがよくありました。
私の感性が彼らの作る音楽を
知らずのうちに求めているのだと思います。
彼らの作り出す独特のリズムが心を動かすのだと思います。
本作は、リンク・レイの"Rumble"のエピトードから始まり、
ジョン・トラッデル、ジェシー・エド・デイビス、
ロビー・ロバートン、ジミー・ヘンドリックス、
ブラック・アイド・ビーズなど、
多くのネイティヴの血を引くアーティストのエピソードが語られます。
本作のプロジュースを務めたのは、
アパッチ族の血を引くステイーヴィー・サラスです。
ジョニーキャッシュ、リトル・スティーブン、
デレク・トラックス、ジャクソン・ブラウン、タジマ・ハール
など多くのアーテイストのコメントも実に印象的でした。
白人が抹殺してきたネイティヴアメリカンの音楽、
アメリカという複雑な移民の国であったからこそ、
生まれてきた歴史もよく分かる作品でした。
しかし、Rumbleは、歌詞もないのに放送禁止になったけど、
この曲がなかったら、Rock は生まれていないのです。
それは、プレスリーでもないし、ビートルズでもないのです。
エンドロールで流れる Karen Dalton の
"Something On Your Mind"も印象的です。
余談ですが、
Blues をブルーズと対訳していることも
評価したいと思います。
全ての音楽ファンにお薦めします。
観るべき作品です。
番外編
これは大名盤です。
John の詞に Jesse がギター。
当時カセットテープでしか存在しなかった音源を
Jackson Brown が CD にして再発してくれました。
Dylan がその年 No.1 にあげた作品です。
ちなみ、Jackson の Doctor My Eyes のギターを
Jesse が弾いたエピソードも本作で語れています。
また、映画は、亡くなってしまった
John Trudel に捧げられています。
Jesse の 3 枚のアルバムは、
日本では LP が人気で、
どれも今や高値が付いてしまっています。
このジャケットは名画だと思います。
彼の音楽を聴きいた方は、
Red Dirt Boogie - The Atco Recordings 1970-1972
を手に取ってみてはいかがでしょうか。
Robbie もネイティヴ・アメリカンのドキュメンタリー
を制作しており(これは未だに観れていません)、そのサントラがこちら。
Karen Dalton の本作は、当時、廃盤を探し求めました。
日本という国は、この手の作品を大切にしてくれます。
とてもしっかりとした作りで CD 化されました。