Oppenheimer [Movie]
Oppenheimer
Director: Christopher Nolan
Writers: Christopher Nolan, Kai Bird, Martin Sherwin
Stars: Cillian Murphy, Emily Blunt, Matt Damon
Source: IMAX
Runtime: 3h R15+
★ 6.5
原子爆弾を開発した Oppenheimer と
原子力委員会議長の Lewis Strauss、
この 2 人の人間を主観を描いた作品。
Oppenheimer の主観はカラーで、
Strauss の主観はモノクロになっているので、
その点はわかりやすい。
Oppenheimer の主観を描く意味は、
観客を自己批判させることだったのだと思う。
しかし、彼の嫌な点などを盛り込むことで、
彼に傾倒することがないように工夫している。
私も、彼に似ているところがある。
一言余計なことを言ってしまう(口は災いの元)、
先を考えずに行動してしまう、
瞬間的に人を見下してしまう傾向にあるなどで、
Oppenheimer という人の性格が
今回、私にとって反面教師となったと思う。
ソ連のスパイ疑惑を受けた Oppenheimer は、
聴聞会で追及を受け、 1959 年にその事件の
公聴会が開かれる、このシーンと Oppenheimer が
原子爆弾を開発するまでのエビソードをテンポよく描いているけど、
正直にラスト 1 時間の公聴会は長すぎると感じた。
確かに原爆を作ったのは Oppenheimer だが、
Nolan はそのことに視点を当てるのではなく、
あくまで Oppenheimer というキャラクターを巧く用いて、
観客に自己批判させることが本作のテーマであると思う。
IMAX で観ることは、音響の効果は感じるが、
映像的には不満であり、Dune 2 には及ばない。
また、会話の作品である本作は、
3 時間字幕を読み続けることになる。
もう字幕を読みたくないと思ったのは、
映画人生で初めてだ。